タイで自動車やバイクを運転する場合はどうしたらいいんだろう?
バンコクなど、タイ都市部では電車やバスなどの公共交通機関がしっかりと整備されています。
しかし仕事や家庭の事情で運転が必要な場合や、交通機関が整備されていない地域に住む場合には
車やバイクを運転する必要があることもしばしばあるかと思います。
今回は『タイでの国際運転免許証の扱いとタイの運転免許証の取得方法』について解説をします。
『国際運転免許』で運転をする場合
国際運転免許証について
海外で運転をする際は、出国前に『国際運転免許証(国外運転免許証)』を発行される方が多いかと思います。
原則として日本国内のみでの申請・発行が可能となります。
国際運転免許証を所有していると、アメリカやタイ、フィリピン、韓国など
日本との間に『ジュネーブ条約』を結んでいる国であれば有効期限の1年間は海外にて運転をすることができます。
国際運転免許証に関しましては更新という制度がなく、有効期限が切れた場合は再取得という形で
再度申請をして、新しいものを発行する必要があります。
現段階では国際運転免許の再申請の回数に制限はないため
海外で運転免許を維持するのに期限が切れる1年ごとに帰国をし、再発行を繰り返すという方法もあります。
しかし一つの国に長期滞在をされる場合は初めて国際運転免許証を取得した1年以内に
現地の運転免許証を取得してしまうのが無難でしょう。
バイクを運転する場合
国内では、普通自動車の運転免許証のみで排気量が50CC以下の原付バイクを運転することが可能ですが
国際運転免許証では、日本の運転免許証を普通自動車の免許のみの所有の場合は
たとえ50CC以下でも二輪車を運転することができません。
国際運転免許証にて二輪車を運転する場合は、排気量に関わらず、日本での二輪車免許を取得する必要があります。
国際運転免許の取得方法
日本での運転免許証をお持ちの場合は、国際運転免許証の取得は簡単にできます。
『各都道府県警察署』や『免許センター』で申請をすることが可能です。
費用は地域によって異なりますが、約2,500円〜3,000円とそれほど高額ではありません。
【日本の運転免許証、申請用写真(4.5cm×3.5cm)、パスポート原本】を用意して
お近くの警察署、または免許センターにて申請を行なってください。
警察署での申請の場合は、申請後、受け取りまで約2週間。
免許センターであれば申請後、即日受け取ることができるので
お急ぎの方は免許センターをご利用ください。
タイの免許事情
特徴
国際免許証の取得をせずに渡航をした場合でも
日本の運転免許証を所持していれば、タイ国内で簡単な身体能力試験を受けてタイの運転免許証を取得することが可能です。
もちろん国際運転免許証からタイの免許証への切り替えをすることもできます。
タイでの移動手段の一つとして、車よりもバイクが主流ですが
先ほども記載をしました通り、海外で二輪車を運転する場合は原付バイクのような排気量50C C以下の場合でも
日本での二輪の運転免許証が必要となります。
また、タイの免許証を取得した場合はベトナム、インドネシアなどの『ASEAN諸国』でも運転が可能です。
取得は日本の免許センターにあたるタイの『陸運局』にて可能。費用は205バーツ(約820円)。
有効期限
タイの免許証を初めて取得した場合は、有効期限が2年となっており
2年が経過すると更新が必要です。
更新後は自動車、自動二輪車とも5年となり、5年おきに再度更新を行う必要があります。
免許取得の条件・必要物
取得条件
外国人がタイの運転免許証を取得する条件は以下の通りです。
・18歳以上であること
・ノンイミグラントビザを取得していること
・3ヶ月(90日)以上タイに滞在していること
大きくこの3つが取得の条件となっています。
タイの免許取得の前提として、まずはビザを取得する必要があります。
『タイでのビザの種類』については、以下の記事をご確認ください。
必要物
免許取得の必要物は以下の通りです。
・日本の免許証
・日本の免許証の英文翻訳(日本大使館で取得)
(国際免許証の原本があれば上記2点は不要です。)
・パスポート(ビザのスタンプがあるもの)
・健康診断書(病院や陸運局付近の施設で取得)
・在留証明書(日本大使館で取得)
・証明写真 2枚(1インチ×1インチ)
・運転免許証発給代 555バーツ(約2,220円)+(バイクの場合 305バーツ(約1,220円))
車とバイク両方の取得で合計で860バーツ(約3,440円)
以上が必要物です。
日本大使館での『在留証明書の取得方法』については、以下の記事をご確認ください。
タイ免許を取得する手順
それではタイでの免許取得の手順について解説をしていきます。
①最寄りの陸運局へ行く
まずはお住まいの地域の陸運局へ行きます。
新規取得の申請には事前予約が必要でしたが、2022年10月より予約が不要となったため
事前申請をする必要がありません。
インフォメーションカウンターへ行き、スタッフに免許証の新規取得の旨を伝えます。
インフォメーションで先ほど記載した必要物を提出します。
コピーなどが必要な場合もありますが、陸運局の施設内に必ずありますのでご安心ください。
必要物を提出すると試験の用紙と整理券が手渡され、待つ場所を指示されます。
指示された場所で待ち、試験用紙に氏名やタイでの電話番号を記入をして整理券番号を呼ばれるまで待ちましょう。
②受付カウンターへ行く
整理券番号が呼ばれると、受付カウンターへ行きます。
先ほどのインフォメーションカウンターはこの受付のための事前準備のような段階で
ここから免許申請の手続きに移っていきます。
受付カウンターの『Driving License Section』にて、再度必要書類など一式を提出します。
受付が終わると、試験申し込み用紙が手渡され、試験への申請は完了です。
③身体試験を受ける
用紙が手渡された後、『Physical Testing Room』へ行き順番に試験を受けていきます。
試験の内容は以下の通りです。
①色覚検査:約3m離れた場所から、スタッフが指した色を答えます。
②視界検査:正面を向いたまま、左右のランプの色を答えます。
② ブレーキ反応検査:アクセルとブレーキの機械を用いて、信号が赤になったタイミングでブレーキを踏みます。
③距離感覚検査:手元にあるボタンを操作し、二本の棒が平行になったタイミングで止めます。
検査は以上です。合格をすると次のステップに移ります。
④ビデオでの講習を受ける
最後に、タイの交通ルールなどに関する講習ビデオを1時間ほど視聴します。
日本の免許センターや警察署でもよくあるビデオのタイバージョンです。
更新の場合は必要なく、新規取得者のみが視聴の対象となります。
⑤免許の受け取り
全ての過程を終了すると、ようやく免許証を受け取ることができます。
免許受け取りの際には、また整理券番号が呼ばれますので、呼ばれるまで待機しましょう。
番号が呼ばれ、免許証を受け取ることができれば免許の取得は終了です。お疲れ様でした。
無免許で運転をした場合
自身が住んでいるタイ・パタヤでは、国際運転免許証やタイの運転免許証を所持していないにも関わらず
バイクを運転している外国人ドライバーが多く見受けられます。
バイクをレンタルできるショップがたくさんありますが、店に免許所持の有無を確認されずに
借りることができるショップも多く存在するため、このような状況が横行しているのが現状です。
しかしパタヤ警察はそういった状況を把握しているため、外国人ドライバーに注力をして
取り締まりをしている現場をよく目にします。
取り締まりに合い、免許を所有していない場合は約1,000バーツ(約4,000円)罰金が課されます。
パタヤには他にも便利な移動手段が
車やバイクなどを運転して移動するのも便利ですが、パタヤなどの一部都市では『ソンテウ』という
たった10バーツ(約40円)である程度好きな場所までいけてしまう乗り合いバスが存在します。
またタイでは配車アプリも発達しており、簡単に安価でタクシーやバイクを呼ぶことができます。
『タイのおすすめタクシー配車アプリ』については、以下の記事をご確認ください。
ぜひいろんな移動手段を試し、タイでの運転免許証が必要かどうかをご検討ください。
今回は『タイでの国際運転免許証の扱いと、タイの運転免許証の取得方法』について解説をしました。
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